人事の年収は全職種の中でも標準的
人事担当に10年従事していた人の場合で、月収は平均で40万円、年収にすると平均600万円前後で、全体の年収の中でも平均的だといえるでしょう。
人事担当の中でも、マネージャークラスになると年収800万円、業務の幅が広く、総務的な業務も行う会社だと、勤続6年でも600万円の年収を得ている人もいるようです。
人事担当でもっとも年収の高い層になると、1,000万円を超えている人もいます。
この場合、入社してからさまざまな部署を経験し、何度かの転勤を経たうえで人事担当として配属され、その後マネージャー職に就任した人など、社内である程度のキャリアを積んだ人が高い年収を得ている傾向にあります。
このように高い収入を得ている人事担当の働く企業では、人事は社員の入社や退社などに携わる社内で重要な位置を占めていること、また人事と総務兼任など、業務の幅が多岐に渡る場合が多く、業務量に応じて給与が高く設定されている傾向があります。
人事は企業によって業務内容に幅があり、本社や支社のある大企業では、全社の人事を担当する部署と、各課の人事を担当する部署と複数存在するところもあるようです。
その場合、本社の人事と支社や各課の人事担当では、業務内容や収入にも差が出てくることになります。
また、支社の各課で人事を担当する部署は、総務と兼任のところが多くなっています。
平均年収は地域の物価が大きく関係する
人事担当の平均年収は600万円ですが、これは物価の高い地域の給与がかなり高めに設定されているため、そういった人たちの年収が平均を上げているという事実があります。
物価が安い地域の場合はこの平均年収を大きく下回るため、必ずしもどの地域でも平均年収を得られるわけではないという点は留意しておくべきでしょう。
特に平均年収がトップクラスの東京都で働く人事担当は、全体の17%を占める上に、年収の上位6県で働く人が全体の半分近くを占めているため、賃金が低い地域の年収は、平均をかなり下回ることが考えられます。
とはいえ、人事業務は企業に入社する人を管理する重要な役割を果たす部署ですし、異動などにも大きく関係するため、さまざまな能力やスキルを必要とする部署。
年収的には平均に近いですが、経験を積むことで収入がアップしやすく、収入とやりがいを考えて納得できる仕事だと考えてよいのではないかと思われます。
また、人事を経験している人は別の企業に転職する際にも有利に働くことが多いといわれているほか、人事を経験することでほかの部署でも活躍することができるようです。
人事担当を目指すことは、さまざまな面で自分に有利なものを得ることができるでしょう。