人事部の行う面接
総務部は会社全体の業務をスムーズにさせます。その一方で、人事部では働く社員の給与や雇用条件、社員の働く時間管理、モチベーションの維持・向上を図るために社内環境を整えるなどさまざま業務を担います。
企業にとって理想の人材を確保するために、採用面接を実施するのも人事部の仕事です。とりわけ、集団面接において、複数の人材を一度に精査できることから採用面接に発生するコスパも良いのです。ところが、集団面接には、メリットだけでなく、デメリットもあります。
集団面接とは
就職活動や転職活動では、採用に至るまでの過程で、企業が集団面接を実施するケースは少なくありません。
企業には一次選考を突破した応募者から、適性がある人材を探します。しかし、一人ひとり相手にすると時間や労力が大きくかかってしまう場合があります。
そこで、企業は一度の面接で複数人の集団面接を行い、今後に期待できる人材かどうかを判断するのです。
集団面接のメリット・デメリット
集団面接を実施する点でメリットといえるのが、複数人を一度に面接してコストを抑えられる点です。
3名から5名ほどをまとめて面接する場合もありますし、一度に10名以上を面接するケースもあるでしょう。一部の企業に限ったことではありませんが、とりわけ人気のある企業では応募人数が多いことから面接にかけるコストをムダにできません。
また、多くの人に会える点もメリットの1つ。採用担当者視点では、集まった応募者同士を比べやすく、1つの質問でどのような答えが返ってくるか、それは企業の方針に合っているのか、応募者同士の姿勢など細かい点も評価できます。
しかしながら、複数人を一度に面接することがメリットばかりではないのも事実。集団面接では、企業が質問した内容を順番に答えていくため、先に答える人よりも後に答える人のほうが、面接官にアピールしやすい傾向があります。そのため、公平な判断がしづらい点はデメリットです。
また、採用担当者の関心のある人物に合った場合でも、集団面接ではその人物を深く掘り下げることが難しくなります。場合によっては、有益となる人材を逃してしまう可能性も十分考えられるのです。
コストを抑えて正確に評価!集団面接のコツ
人数に合わせた場所を設けることも、集団面接では重要です。
自社で賄えれば問題ないでしょうが、人数が入りきらない場合は貸し会議室やレンタルスペースを利用して、収容人数に合わせた会場を確保しましょう。上記のように、東京や大阪といった都市部においては主要な駅の近くに会議室が設けられているため、レンタルするのに苦労はしないはずです。
とはいえ、「応募者に自社の雰囲気を知ってもらいたい」という場合においては、自社で面接を行っても構いません。時期によっては面接を行う人数も異なるので、臨機応変に対応していくのがベストです。
最後に、集団面接を実施する際には、あらかじめその人らしさの出やすい質問を考えておきましょう。採用後は何を目指して働くのか、そのための努力をしているか、以前の職場では何を身につけたのかなど、将来性が見込める人材かどうかを評価しやすくなります。
また面接の際は、ディスカッションを行う方法もポイントです。リーダーシップを取る人、周囲の意見をまとめる人、気配りのある対応ができている人など、コミュニケーション時の個性がでやすくなります。