秘書の業務は総務に属する

秘書は、企業の役員などスケジュール管理や補佐が必要な人に付いてサポート的な業務を行うのが主な仕事です。
総務は人事に関する仕事を行うこともある部署で、人材に関する仕事をするという面で、秘書の仕事は総務に属する形になります。
企業では、秘書課が「総務部秘書課」と総務部内に設置されているところも多いです。

総務と秘書の仕事は共通点が多く、秘書の業務経験がある人は、総務に配属されても即戦力として仕事をすることが可能です。
実際に、秘書の仕事を退職したいと申告した社員が、その能力を買われて退職を止められ、別の部署の総務部に引き抜かれたという例もあります。

秘書の主な仕事

前述したように、会社役員などのスケジュール管理を始め、秘書の仕事も多岐に渡ります。
自分が付いている社員が業務を遂行しやすいよう、書類を管理したり、郵便物を整理してわかりやすいように整えたり、接待のお店を手配する、などといった業務も秘書の仕事になります。
社長秘書になると、会社の顔をいわれるほどの存在になりますので、かなり責任重大です。

上司が仕事をしやすい環境を整えるには、秘書の観察力や判断力が重要になります。
優秀な秘書は、上司は今何を求めているかを指示される前に把握したり、上司の愛用している煙草やライターを常に自分のバッグに忍ばせているという秘書もいるほど。
こうした気遣いは経験を積まないと自然に行うのは難しいので、ベテラン秘書ほど細かいところに気が付く人が多いです。

総務同様、秘書に必要となるスキルも多岐に渡ります。
時事やニュースは常に最新の情報を入手する必要があるため、リサーチスキルはとても大切です。
そのほか、業務をパソコンで管理するため一通りのIT知識は必須ですし、語学力も必要になります。
常に自分の中の情報を新しいものに更新していかなければならないので、日々スキルアップが必要だといっても過言ではないでしょう。

総務との共通点

秘書の仕事は一見華やかに見えますが、裏方中心のかなり地味な仕事です。
秘書は自分が付いている上司の補佐的な仕事を行いますが、総務は全社の補佐をする業務になりますので、対象は違えど業務内容は共通しています。
仕事の幅が広く、さまざまな業務を行う必要があることや、人と関わるコミュニケーション能力が必要な点、複数の業務に対応できる柔軟性が必要な面なども秘書と総務は共通しています。

こうしたことから、秘書経験がある人は総務をはじめ、別の部署でも十分に即戦力として活躍することが可能です。
秘書の仕事以外にも業務の幅を広げたいという人や、転職を検討している人は、総務へのキャリアチェンジを目指すのもよいかもしれません。