第二新卒から中途採用へ

一般的な知識や意識

企業の人事部では、新卒での採用に並んで第二新卒の採用にもかなり気を使ってきました。
第二新卒とは新卒での就職活動でどこかの企業に入ったものの、数ヶ月~1年程度の短い期間で辞めてしまった人の再就職のことです。
新卒で採用する場合には、その人材がいくら優秀であったとしてもつい数字前まで学生であったという人であるため、ビジネスマナーの基本や仕事にいての一般的な知識や意識を一から教えていかなくてはいけません。
ですが、第二新卒の場合にはそうした最初のフォーマットとなる教育が既にされている人材であため、あらためて研修などを本格的に行う必要がなく、かつ若手としての活躍を期待できるという大きなメリットがあります。

優秀な人材の再就職

ですが、最近では多くの企業でこの第二新卒についての認識が変化してきています。
というのも第二新卒として採用した人材が、入社してから突出して大きな活躍をしたという例がかなり少ないということがわかってきたためです。
上記のような理由で企業側にとってメリットが大きく思える第二新卒ですが、実際にはその職場に就職してすぐに辞めるという選択をした人です。
辞める理由はさまざまでしょうが、ほとんどの場合が「自分には合わないと感じたから」や、「先輩や上司から厳しくされた」というような理由であったりします。
つまりそれはとりもなおさず第二新卒として就職をしても、同じような理由ですぐに辞められてしまうという可能性も示しています。
今はそれほどでもないかもしれませんが、今後多くの企業では第二新卒はこれまでのように貴重な人材としては扱われなくなっていく可能性は十分にあります。

変わっていま企業が採用に力を入れ始めているのが、これまでは求人募集では全く眼中になかった「35歳以上の人材」です。
通常35歳という年齢は求人票を見ても年齢制限がかけられていることもあり、大げさなものいいでは「35歳を過ぎたら再就職はほぼ無理」とまで言われています。
ですが現在の雇用状況では、35歳以上だから高給でなくてはならないとか、35歳以上の採用は管理職のみというような前提条件が崩れ、流動的に人材を用いるようになってきています。
特に女性においては、妊娠・出産で一度は家に入った人が再就職を目指すのがちょうど35歳くらいの年齢であるということもあり、優秀な人材の再就職としてかなり注目を受けているところです。
ですので35歳を過ぎているかたも諦めず、どんどん再就職を目指して行ってもらいたいです。