顔採用について

何度も失敗を経験

人事としての仕事は複数の業務にまたがりますが、中でも最も重要度が高く年間を通してかかわる時間が長いのが採用に関する業務です。
採用業務といっても就職を希望する人からの面接を受け付けて採用・不採用を決めるといった単純なものばかりでなく、新卒でよりよい学生を採用するために求人を出したり採用セミナーに参加をしたりするようなこともあります。
ですが、どれだけ勉強をして努力をしていっても相手が「人」という曖昧な基準を取り扱う業務であることから何度も失敗を経験しているというのが実情です。
特に最近は就職状況が厳しくなっていることから、学生も中途採用も自分の売り込みが大変上手になってきています。
確かに自分の売り込みがうまいということはそれだけで社会性があり、プレゼン能力が高いということになるので企業にとって戦力となる人材になってくれるという期待は大きくなります。
ですが、そうした非常にうまい売り込みをするような人も、実際に入社をしてみたらほとんど業務ができない人になってしまったということもあり、人事としては悩ましいところです。

採用担当者がモデル

そんな悩みの大きい人事の仕事ですが、よく外部から聞かれるのが「顔採用」や「縁故採用」といった基準は本当に存在するかということです。
「顔採用」とは、その人の容姿の良し悪しによって採用・不採用を決めるというやり方です。
メディアなどでは、一般の就活生とモデルを職業にしている人とを同じようなリクルートスーツを着用させて、各企業でどちらを採用するかというアンケートをしたりしています。
そうしたアンケートではほとんどの採用担当者がモデルを採用すると解答しており、やはり顔がよくない人は男性女性とわずに採用はされないのかというような絶望感を世の中に与えてしまっています。
結論からいえば、顔採用は完全にないとはいいきれません。
なぜならどのような業務や業態であっても、そこを訪れるお客さんによい印象を与えることができる人は企業にとってそのまま戦力になるためです。

ただし顔がよいという基準も曖昧なものなので、単に美形であるということだけでは優先的に採用されるというわけではありません。
例えば顔が良くても健康面に不安を感じさせる容姿をしていたり、女性の場合には色気がありすぎるといった人はそれほど企業採用においては優先されることはありません。
もっとも接客業がメインのときなどにはまた違った基準があるかもしれません。